スクラム習得の難しさを感じる今日この頃。
改めてスクラムマスター、スクラムというものをふりかえっていこうと思います。
心の用意
捨てることから始めよう
スクラムマスターは最初に
- 思い込み
- 決めつけの思考性
を捨てろと言われます。
この思考がバグを生み、プロダクトはイノベイティブになりません。
スクラムマスターは誰よりも早く、一番先にこれらを見つける必要があります。
用意されたレールに乗ってしまうのは、スクラムマスターとして正しくないので、まずは捨てるところから始めましょう。
プロジェクトのゴールを考える
スクラムはプロジェクトの課題を発見するためのフレームワークと言われます。
では、プロジェクトのゴールとは。
それは、”要求を満たす”ということ。
マックでハンバーガーを頼んだ時に、ハンバーガーの作成はどのバイトが行いますか?と普通聞かない。
— 広木 大地/ エンジニアリング組織論への招待 (@hiroki_daichi) 2018年11月20日
なぜならそんなこと私にとってどうでもいいからだ。
目的はハンバーガーを購入出来ることであって、手段はどちらでもいい。
これがデザインの基本だ。
バーガーをください、という小さなプロジェクトだとこういうことですね。
要件と要求は分断して考える必要があります。
要件をスクラムマスターが決めてはいけない。
スクラムマスターが決めることができるのは、ただ一つだけ。
自分の行動のみを決定できるのです。
スクラムマスターは人に対する
自己犠牲の永続性を持ち、常にフラットで中立的であり、一貫性をもっていることが大事です。自分の望まない答えも受け入れて、コントロールしたい欲求を抑えること。
決める権利と責任はチームにあります。
スクラムマスターがコントロールできるのは自分までです。自分が変わらないとチームも変わらないということ。
自分を変えて、みんなを変えていく、というのがスクラムマスターの役割になります。
スクラムチームに共通認識を作り出す
多様性だけがあっても何も産まれません。
共通認識、基準を作り出す必要があります。
では、共通認識をどう作っていくのでしょうか。
思考性、感情を多角的に考慮して育み、なぜこの人はこういう行動なのか、と相手の立場になって考えます。
その人を受け入れて導いていくというのが大事な要素となります。
そのために、スクラムマスターはたくさんの知見、深い知識を手に入れて視野を広げる必要があります。
世界中にあるあらゆるものを、多面的に使いこなしていくことが求められます。
- ティーチング
- コーチング
- メンタリング
- ファシリテーション
- テクニカル
- インフォメーション
- etc...
World Enable
World Enable とは直訳すると「世界を可能に」という意味になります。
もうすこしわかりやすく言うと「世の中すべてを可能にする」ということです。
世界の全てを知るくらいに、広い視野を心がけましょうということですね。
スクラムマスターに求められるのは、世界中の情報を得て、リミットを外し、カオスを認知することです。
そして、カオスからどうやっていくのか、知識、知見、技能をどう組み合わせるのかが求められるのです。
World Enable
私の好きな言葉です。
頭文字を取って WE と言われます。
ふりかえり
記事を書いている自分も、全然できてないですね。。
チームを導いていくために、サーバントリーダーであり、リーダーであり、メンターであり、ファシリテーターであり、テックリードであり、、、
まるでスーパーマンのようですが、事実として求められるし必要なスキルだと感じます。
そのため、スクラムマスターをやりきるにはものすごいエネルギーが必要です。
現実は二つ帽子を被ってしまい徹底できなかったり、組織の問題が出てきたりなど、いろんなことが必ずおきます。
でも、そんな時思い出すべきは、
スクラムマスターが組織を変えなければならない
ということ。
必要な心構えでいちばん大事なのは、
習得の難しさを理解して、立ち向かい続けることなのではないかと思います。
スクラムガイドには、スクラムは軽量で理解が容易だけど “習得は困難” とある。原文だと “Difficult to master”
— daisuke sato@ASKUL (@dskst9) 2018年11月28日
理由の一つは、習得とはスクラムチームで習得するものであり、個人で習得はできないものだからと感じる。
みんなで良いスクラムを。