先日、朝から刺激的な記事をみつけた。
情報は人のネットワークを通じてどう感染していくのかということである。
ここで興味深いのが、ただ闇雲に情報を発信しても情報は伝わらないということ。
これを頭に置いて組織のことを考えると、色々と工夫できることがありそうな気がします。
— daisuke sato/さとうだいすけ (@dskst9) 2018年8月29日
良いことも悪いことも人のネットワークで感染する。では、悪いことを止める、良いことを広めるもある程度コントロールできるはず。
では、情報ではなく別のなにかを伝えるときは?
人のネットワークも考えた上で、戦略をねることで本当の効果が狙えるのではないか。と考えた。
※シミュレーションは下記サイトから誰でも試すことができる。 ncase.me
組織でシミュレーションしてみる
仮に下記のような組織体があったとしよう。 トップレイヤー、ミドルレイヤー、そしてチームリーダーがいるというようなケースだ。
さて、この組織にトップレイヤーが描いているビジョンを浸透させてみよう。
赤い人はすでにビジョンが浸透している人とする。
今回は複雑度50%(自分の周りが2人に1人が共感していたら自分も共感する)でシミュレーションしてみた。
リーダーを共感させるには
チームリーダー1名がビジョンに共感している時、他のリーダーを共感させるにはどうすればよいだろうか。
共感者全員で囲んでみる
単純に考えるとこれが効きそうだがそんなことはなかった。
他のつながりが多すぎて共感者の数は少なく響いていない。
ネットワークを見極める
では、視点を変えて別の人も巻き込んみたらどうか。
すでに共感者がいる1チームもうひとり共感者を生み出した。
さらに、その人を別チームのリーダーとネットワークをもたせる。
見事に染まった。ついでに、元々共感者がいた1チームも染まった。
チームを共感させるには
さて、リーダーが共感してくれたので次はチームだ。
とりあえず隣のチームと接点をもたせてみた
なんと、逆効果になってしまった。
考えもせず交流を促すとこうなってしまうのか。
ネットワークの数を考える
"少ないつながりでは複雑な概念は拡散しない。でも多すぎるつながりも集団浅慮で破壊される。小さな世界のネットワークを作り、結合と橋渡しを最適な割合で混ぜ合わせる。"
とあるように、無闇に繋がりを多くしても意味がない。
多すぎず少なすぎず、隣のチームから数名を繋げてみたところうまくいった。
組織を共感させるには
パターンは似てくるが、多すぎないネットワークで連鎖的にネットワークを繋いでいく。
ポイントとしてはインフルエンサーほど、ネットワークが多い分共感が難しくなってくるということ。
試しに、社内情報通的な人を作ってみた。すると、共感は一気に消え去った。
この人に対してアクションをしようとすると、内部のネットワークだと私の頭が働くなってきた。
試しに外部からビジョンに共感した謎の人を召喚してシミュレーションしたところ、13人も必要だった。。
実際の組織のネットワークはもっと複雑なので、単純にリーダーだけにビジョンを語るということの効果は期待できないだろう。
まとめ
以上のことから、組織にビジョンを浸透させるには以下に気を付ける必要があると感じた。
- リーダー一人、自分一人では全員の考えを変えることはできない。数人の影響により一人が変化する。
- 誰と誰が繋がっているのかを把握してマネジメントする必要がある。一方で、その全貌は把握することはできるのだろうか。
- どこかのチームにビジョンを広げたいときには、アクションする先はそのチームではないのかも知れない。時には、戦略的に人を繋げるということも必要になる。
わからないことがある。これに時間軸が加わったらどうなるのだろうか。
感染度が低くても言い続けてたら変わるものなのか?知っている人いたら、ぜひ教えてください。
(時間軸=ネットワークが変化していると考えればいいのか?)
ふと思ったが、この理論的には一過性のことしか書いてないから、それが継続された時はどうなるんだろう?感染率は上がるものなのだろうか。
— daisuke sato/さとうだいすけ (@dskst9) 2018年8月29日
最後に、ライフハッカーさんの記事も参考にどうぞ。
「群衆の英知」はどこまで信用できる? ユーザーレビューが偏重しやすい理由 | ライフハッカー[日本版]