OKRとはObjectives and Key Resultsの略で、目標と成果指標から構成されます。 Oは定性的な目標を作り、KRは定量的な指標を決めます。そして一定期間内にOの達成を目指し、KRで目標の達成判定するというものです。
OKRの一番の特徴は”大胆な目標設定と目標へのフォーカス”にすることです。 ムーンショットと呼ばれるストレッチした目標にフォーカスすることで、革新的なアイデアや前例のないアクションが生み出されるのです。
Objectivesの基本
- 野心的でワクワクするような高い目標を1つ立てる
- 時間の制約を設ける(通常は四半期)
- 各チームが独立して実行できること
Oを達成したかどうかを測定するのがKRです。Oの定性的な目標を定量的な視点で定義したものといえます。 たとえば売上、サイトスピード、エンゲージメントなど測定できるものならどんなものでも良いとされます。
Oは1つだけ作られるのに対して、KRは3つほど定義されます。
Key Resultsの基本
- 必ず測定できること
- Objectiveを具体化している
- 3つほど定義する
- 高難易度だが不可能ではない数値である
- シンプルに測定できる
OKRの連鎖
OKRのもう1つの特徴は、組織のOを連鎖させメンバーのOまで繋がっていることです。
これはトップダウンを意味するのではありません。OKRはトップダウンとボトムアップの両方の視点から作成されるとよいとされています。
最初は全社のOKRをひとつだけ決めて、組織全体に公開することが望ましいです。全社ができない場合は1つのチームで導入してみる、プロジェクト単位で導入するということもできます。
OKRの評価
OKRの評価は数字で行います。
KRを個別に評価をしてその結果に基づいてOの評価を行います。KRの中にはやったかやらないかのいわゆる1か0のものや、複数の要素で構成されるKRも存在します。
重要なのは厳密な採点ではなく、チームが実態を把握して一貫した評価方法を用いて評価をすることです。達成率はおおよそ60%~70%になりますが、70%達成できたら成功と言えるくらい、それくらいの高い目標を掲げることに意味があるのです。野心的な目標はなかなか達成はできないのです。
OKRの運用
OKRはただの目標管理ではなく、達成困難な目標にチーム、個人をフォーカスするフレームワークと言えるでしょう。 やるべきことをOKRにしても意味がありません。OKRを用いることでチームが自発的に考えることが大事になります。
また、OKRの導入初期は、OKRを達成できずに失敗すると言われます。
OKRを達成できないからといって途中でOKRの内容を変更してはいけません。達成できなかったという事実を次のOKRへの糧にしましょう。
参考書籍など
- 作者:クリスティーナ・ウォドキー
- 発売日: 2018/03/15
- メディア: Kindle版
HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント) 人を育て、成果を最大にするマネジメント
- 作者:アンドリュー・S・グローブ
- 発売日: 2017/01/11
- メディア: 単行本