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とあるエンジニアのブログ

書籍『エンジニアのためのマネジメント入門』を執筆しました

2023年2月〜3月頃に、私が執筆した書籍『エンジニアのためのマネジメント入門』が発売になります🎉

本稿では、発売に先立って「書籍について」と「執筆のきっかけ」、そして、書籍の「目次」と「各章の内容」を紹介します。

  • 書名: エンジニアのためのマネジメント入門
  • 著者: 佐藤大典
  • 出版社: 技術評論社
  • 発売日: 2023年2月〜3月頃

書籍『エンジニアのためのマネジメント入門』について

本書は、タイトルのとおりエンジニアリングマネージャーの入門書です。

本書のポイントは、エンジニアリングマネージャーの実務よりも、基礎となる知識の体系化を図ったことです。 この一冊で、エンジニアリングマネージャーの基礎的・基本的な知識と技能を学べます。

ハウツーではなくマネジメントの原典を基にした本なので、エンジニアリングマネージャーの入門者だけではなく、経験者の方も楽しめると思います。

執筆したきっかけ

私は初めてマネジメントに携わったとき、「マネジメントは何をすればよいのか」と悩んでいました。 「マネジメントについて学ぼう」と思っても、何から学べばよいのかわかりませんでした。 マネジメントに関する情報や書物は数多くあり、私にとって何が必要かわからなかったのです。

当時の私はマネジメントが好きではなく、マネジメントをする不安や恐怖に負けないように、必死にもがいました。 マネジメントと名がつく書籍をいくつも読み漁ったり、上司の見よう見まねをしてみたり、手探りでマネジメントをしていたのです。あるいは、「マネジメントは何をすればよいのか」に対する納得する答えを探していたのかもしれません。

それから時は流れて、いつの間にかマネジメントが楽しくなっていました。 さまざまなマネジメントの知識や経験が「点」ではなく「線」になり、頭の中にマネジメントの地図が作られて、マネジメントを学ぶのが楽しくなっていたのです。 「どのような理論からこの手法が提唱されているのか」というような原典にあたる知識にも興味が湧き、気がつけばマネジメントの探求が始まっていました。

「マネジメントが好きかもしれない」と思ってきた頃、エンジニアリングマネージャーという言葉を耳にします。 エンジニアリングマネージャーに向けた情報も増え、Engineering Manager Meetup というコミュニティもできて、マネジメント初学者にとっての敷居が下がりました。 一方で、「エンジニアリングマネージャーとは何か」と悩む人を見るようになりました。

この課題に対して、コミュニティが Engineering Management Triangle を作ったところ、多くの方から反響をいただきました。 誰かの役に立てていることを体感して、非常に嬉しかったことを記憶しています。 この頃から、エンジニアのためのマネジメント入門書を作ってみたいと思うようになったのです。

10年前の私にも贈りたい──エンジニアが「マネジメントは何をすればよいのか」と悩んだときに、最初に手に取る一冊になる。そのような書籍を目指して執筆を始めました。

目次

それでは、『エンジニアのためのマネジメント入門』の目次を紹介します!

  • はじめに
  • 第1章 こんにちは、マネージャー
    • 1-1. あなたは転職した
      • マネジメントの歴史 
    • 1-2. マネジメントのはじまり 
      • リーダーになること 
      • リーダーとマネージャーの違い 
      • 組織の成果に責任を持つ者 
    • 1-3. エンジニアリングマネージャーとは何か 
      • マネジメントドメイン 
      • エンジニアリングマネージャーの業務 
      • マネージャーのキャリア 
    • 1-4. 本書の読み方
  • 第2章 対話の基礎を学ぶ
    • 2-1. コミュニケーションを支える技術
      • ティーチング
      • コーチング
      • フィードバック
      • メンタリング
    • 2-2. 対話のフレームワーク
      • 1on1と経験学習
      • 1on1の進め方
    • 2-3. 会議の進め方
      • 定例会議症候群
      • 会議の壊し方
      • ファシリテーション
      • 質の高い会議にする4つのテクニック
      • 合意の作り方
  • 第3章 チームをエンジニアリングする
    • 3-1. マネージャーが「指示待ちチーム」を作ってしまう
      • 「指示」の使い方
      • マイクロマネジメント
      • 委譲はマネージャーのスキル
    • 3-2. リーダーシップスタイルを使いこなす
      • チームのフェーズ
      • 6つのリーダーシップスタイル
      • リーダーでありサーバントである
      • マネージャーのフォロワーシップ
    • 3-3. 良いチームの作り方
      • 良いチームとは
      • 心理的安全性
      • 5つの因子
      • 人間らしさという課題
    • 3-4. 別れと向き合う
      • 退職コストを知る
      • バス係数を高める
    • 3-5. 良いチームが価値を生むとは限らない
      • マネージャーは価値を生むのか
      • マネージャーも目標も要らないチーム
  • 第4章 組織のアラインメント
    • 4-1. 組織構造は語る
      • 組織の基本型
      • 組織構造の特性
      • 組織構造に従うな
    • 4-2. 組織とシステム
      • システムと組織構造の関係
      • 組織をソフトウェアに例える
      • 組織のデバッグ
    • 4-3. 組織は人から成る
      • マネージャーの視座
      • 分業が作り出すもの
      • ステークホルダーと関わる
  • 第5章 戦略実現のためのマネジメント
    • 5-1. 戦略とは何か
      • 戦略の構造
      • 戦略プランニング
      • 戦略は計画するだけではない
    • 5-2. 内部環境と外部環境
      • ケイパビリティとメトリクス
      • 組織文化の醸成
      • 組織の知識
    • 5-3. 戦略の実行
      • 予算と指標の測定
      • 目標によるマネジメント
      • ビジョンによるマネジメント
    • 5-4. 組織デザイン
      • チームをデザインする
      • エンジニアリングチームのデザイン
      • 組織デザインは決断
    • 5-5. 決断せよ、マネージャー
      • 時間をかけても良い決定にはならない
      • 意思決定の責任と権限
  • 第6章 人材の成功にコミットする
    • 6-1. 人材採用の進め方
      • 応募者プロセス
      • 人材採用プロセス
      • 面接担当は責任重大
    • 6-2. 育成のための人材の評価
      • 人材評価の基本
      • 評価フィードバックは慎重に
      • 納得性の高い評価のために
  • 第7章 技術とわたしのマネジメント
    • 7-1. テクノロジーマネジメント
      • 技術戦略とは
      • 技術戦略を描く
      • 技術選定
    • 7-2. セルフマネジメント
      • 瞬間のマネジメント
      • 時間のマネジメント
      • レベルアップ
  • 参考文献

各章の内容

第1章「こんにちは、マネージャー」では、マネジメントの歴史、リーダーとマネージャー、そしてエンジニアリングマネージャーとは何かを学びます。

第2章「対話の基礎を学ぶ」では、対話における基礎となる技術や知識を学びます。マネージャーは、対話の機会が増えるため、対話の基礎はさまざまなシーンに活かされるでしょう。コミュニケーション技術として、ティーチング・コーチング・フィードバック ・メンタリング・ファシリテーションを学び、1on1ミーティングや会議などでこれらを応用します。

第3章「チームをエンジニアリングする」では、チーム作りにおけるリーダーシップの使い分けと良いチームの作り方を学びます。チームのマネージャーは、誰しも良いチームを作りたいと考えていることでしょう。そのようなマネージャーのために、良いチーム作りの方法をまとめています。

第4章「組織のアラインメント」では、組織の構造を詳解します。どのように組織が構成されているかを理解することで、組織におけるマネージャーの役割が見えてくるでしょう。また、組織はいくつものチームから成っているので、ほかのチームとの関わりについても考察します。複数チームのマネジメントをしている人は、これらの知識が役に立つでしょう。

第5章「戦略実現のためのマネジメント」では、戦略の作り方から実現方法までをまとめています。戦略の実現は、目標から組織デザインまで多岐にわたるでしょう。戦略の策定から実行までする──複数のマネージャーのマネジメントをする人へ、網羅的な知識を提供します。

第6章「人材の成功にコミットする」では、人材採用と人材評価を学びます。人材の採用は育成のはじまりです。人材の成功のために、育成・支援するのもマネージャーの仕事です。

第7章「技術とわたしのマネジメント」では、技術のマネジメントと自らをマネジメントするための方法をまとめています。

以上、7章から本書は構成されています。各章は独立しているので、読者が学びたいマネジメント領域やキャリアなどに合わせて、本書を活用いただけます。

さいごに

2022年12月現在、原稿の最終調整と組版を行っています。 追い込みをかけているところですが、今から発売が楽しみでドキドキワクワクしています。

書籍『エンジニアのためのマネジメント入門』が発売されたら、ぜひ手に取って読んでください!発売日が決まりましたら、本ブログにてご報告いたします。

さいごに、本書のキャッチコピーを作ってみました。

すべてのエンジニアへ、マネジメントの楽しさを。エンジニアリングマネージャーの基礎的・基本的な知識と技能を学び、マネジメントを探求する旅に出よう。

以上、 Engineering Manager Advent Calendar 2022 24日目エントリでした ;D